藤本(四元音響)
Journal 掲載
固体音レベル(振動する構造物に耳をつけた時にきこえる音の大きさを音圧レベル相当値で表した値)は、構造物の振動速度レベルに約20dBを加えたレベルであることが、主観評価実験結果として得られた。また、実耳のインピーダンス実測値を用いて耳の入口における音圧レベルを計算した結果、耳が塞がれることによって音圧が上昇すること、そのレベルは耳と構造物との隙間により大きく影響されることが判明した。
Journal of LOW FREQUENCY NOISE, VIBRATION AND ACTIVE CONTROL, Vol.22, No.1(2003) pp.27-32
藤本(四元音響),藤原(九州芸工大)
Technical note 掲載:Applied Acoustics Volume 64, Issue 5 (May 2003)
周期的吸音構造の吸音特性解析手法として、平面波が入射し散乱する上部半空間の音場をモード展開法で規定するとともに、内部空間1周期を境界積分方程式で規定し、それらを結合して全音場を解く方法を新たに導出した。本手法は多孔質材を含む任意な周期形状に適用できる。計算手法の妥当性はいくつかのサンプルについて実測値と計算値を比較することで示された。
Applied Acoustics Volume 64, Issue 5 (May 2003) 525-532
藤本(四元音響),藤原(九州芸工大), 穂坂(九州芸工大大学院,現:東芝)
寄書掲載:日本音響学会誌(2003)
無響室に用いられる吸音くさびの音響性能はこれまで主に垂直入射条件で検討されてきた。今回、斜入射あるいは乱入射する実際の音場で吸音くさびがどのような特性を示すのか明らかにすることを目的とし、境界要素法とモード展開法の結合解法を用いて2次元モデルでの数値解析を行った。その結果60度を越える入射角に対して吸音くさびの吸音率が大きく低下する様子が確認された。
日本音響学会誌 59巻 2号 (2003) pp.86-87