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鉄道構造物騒音の数値計算による予測
 − 遮音壁構造材料の違いによる放射性状比較 −

研究者

山川啓介(四元音響設計事務所), 藤原恭司(九州大学)

形態

研究発表:日本音響学会研究発表会(2006.9)

概要

 筆者らが考案した鉄道構造物騒音に対する数値解析手法によって、高架構造物上に設置されている遮音壁の構造材料が異なるときの構造物騒音の放射性状について検討を行った。その結果、遮音壁が嵩上げされた場合、構造物騒音の放射パワーはほとんど変わらないものの、放射指向特性が変化することから、地点によってはその寄与が大きく上昇することがあり、車両下部騒音等の他の騒音源の寄与が下がっても、新幹線騒音全体が効果的に低減しない可能性があることが示された。

参照

日本音響学会講演論文集(2006年9月, pp.663-664)

原文

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鉄道構造物騒音の数値計算による予測

研究者

山川啓介(四元音響設計事務所), 藤原恭司(九州大学)

形態

論文掲載:日本音響学会誌(2006)

概要

 鉄道構造物騒音を床版だけでなく遮音壁からの放射も含んだ形で取り扱い、有限要素法(FEM)と境界要素法(BEM)を用いた数値解析によりその予測を行った。解析は構造物横断面について2次元で行い、実際の3次元で縦断方向に生じる床版の振動と等価な振動を生じさせる仮想のバネが縦断方向に無限に接続されているものと仮定した。FEMにより構造物振動解析を行い、そこで得られた振動速度を境界条件とし、BEMによる放射音場解析を行った。本手法による騒音レベル計算値の距離減衰特性について既存手法による予測値と比較し、両者に若干の差はあるものの遮音壁からの放射音の影響を検討するのには妥当と考えられる結果が得られた。

参照

日本音響学会誌 62巻 4号 (2006) pp.297-305